香水の種類
香水は濃度や持続時間、用途によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を知っておくと、自分に合った香水を選びやすくなります。濃度が高い順に紹介していきます。
1. パルファン (Parfum)
- 特徴: 香水の中で最も濃度が高い(15~30%以上の香料濃度)
- 持続時間: 6~12時間
- 用途: 特別な場面や夜のイベント向き
- 特徴的なポイント: 少量でしっかり香るので高級感がある。価格も高め。
2. オードパルファン (Eau de Parfum, EDP)
- 特徴: 濃度は10~15%程度で、パルファンより軽め
- 持続時間: 4~6時間
- 用途: デイリー使いにも適しているが、少しフォーマルな印象
- 特徴的なポイント: 香りの持続時間と価格のバランスが良い
3. オードトワレ (Eau de Toilette, EDT)
- 特徴: 濃度は5~10%程度で軽い香り
- 持続時間: 2~4時間
- 用途: 日中やオフィス、カジュアルなシーンに最適
- 特徴的なポイント: 爽やかで控えめな香りが多い
4. オーデコロン (Eau de Cologne, EDC)
- 特徴: 濃度は2~5%と低め
- 持続時間: 1~2時間
- 用途: スポーツ後やリフレッシュしたいときにおすすめ
- 特徴的なポイント: 柑橘系や軽いフローラルが多い
5. ボディミスト/ボディスプレー (Body Mist/Spray)
- 特徴: 香料濃度は非常に低い(1~3%程度)
- 持続時間: 1時間程度
- 用途: 全身に軽く香りを纏いたいとき
- 特徴的なポイント: 軽い付け心地でリラックス効果がある
6.練り香水
- 特徴: 練り香水は肌に塗ることで香りを楽しむタイプで、液体香水ほど強く香りません。
- 持続時間: 1〜3時間程度
- 用途: カジュアルな場面や職場、学校など控えめな香りが好まれる場所で使うのがオススメ
- 特徴的なポイント:練り香水は、香りの種類だけでなく、見た目や成分にもこだわった製品が多い
香りの系統
香水の「香りの系統」は、香水選びの重要なポイントです。大まかに分けると以下のような系統があります。それぞれの系統には独特の雰囲気やイメージがあり、自分の好みやシーンに合わせて選ぶと良いでしょう。
1. フローラル系 (Floral)
- 特徴: 花を中心にした華やかでフェミニンな香り
- 代表的な香料: ローズ、ジャスミン、ラベンダー、スズラン
- イメージ: エレガント、ロマンチック、女性らしい
- おすすめシーン: デートやパーティー、フォーマルな場面
2. フルーティー系 (Fruity)
- 特徴: フルーツの甘さや酸味を感じる香り
- 代表的な香料: ピーチ、アップル、ベリー、シトラス
- イメージ: 若々しさ、フレッシュ、明るい
- おすすめシーン: カジュアルな日常やリフレッシュしたいとき
3. シトラス系 (Citrus)
- 特徴: 柑橘系の爽やかで軽い香り
- 代表的な香料: レモン、オレンジ、ベルガモット、グレープフルーツ
- イメージ: 清潔感、活発、リフレッシュ
- おすすめシーン: オフィスやスポーツの後、夏の日常
4. ウッディ系 (Woody)
- 特徴: 木や樹脂を思わせる落ち着いた香り
- 代表的な香料: サンダルウッド、シダーウッド、パチョリ
- イメージ: 上品、大人っぽい、洗練
- おすすめシーン: 夜のデートやフォーマルなイベント
5. オリエンタル系 (Oriental)
- 特徴: エキゾチックで甘く、スパイシーな香り
- 代表的な香料: バニラ、アンバー、ムスク、スパイス
- イメージ: セクシー、ミステリアス、ゴージャス
- おすすめシーン: 冬の夜やパーティー
6. グリーン系 (Green)
- 特徴: 草や葉のような自然な香り
- 代表的な香料: バジル、ミント、グリーンティー、フィグ(イチジク)
- イメージ: 爽快、リラックス、ナチュラル
- おすすめシーン: 日中やリラックスしたいとき
7. アクアティック系 (Aquatic)
- 特徴: 海や水を思わせる爽快で透明感のある香り
- 代表的な香料: マリンノート、ウォーターロータス
- イメージ: クリーン、モダン、都会的
- おすすめシーン: 夏の日中やアウトドア
8. グルマン系 (Gourmand)
- 特徴: 食べ物やスイーツを連想させる甘い香り
- 代表的な香料: チョコレート、キャラメル、トンカビーンズ
- イメージ: ユニーク、甘美、親しみやすい
- おすすめシーン: カジュアルな場面や特別なデザートタイム
よく見る香水用語:ノートって何?
香水の「ノート」というのは、香りの変化を時間の経過に応じて分類したものです。香水はつけた瞬間から時間が経つにつれて香りが変わります。この変化を3つの段階に分けて説明するのが「ノート」です。
1. トップノート (Top Note)
- 香りが立ち上る瞬間
香水をつけた直後に最初に感じる香りです。軽やかでフレッシュな香りが多く、最初の印象を決める重要な役割を果たします。 - 持続時間: 数分~30分程度
- 特徴的な香料: シトラス系(レモン、ベルガモット)、フルーティー系、グリーン系
- 例: 爽やかなレモンの香りやリンゴの香りなど
2. ミドルノート (Middle Note)
- 香水の「心」とも呼ばれる部分
トップノートが消えた後に現れる香りで、香水の中心的な性格を表します。バランスが取れた香りで、数時間持続します。 - 持続時間: 1~4時間程度
- 特徴的な香料: フローラル系(ローズ、ジャスミン)、スパイシー系、ハーブ系
- 例: ローズやラベンダーの甘い香りや、スパイスの温かみのある香り
3. ベースノート (Base Note)
- 香りの余韻を作る部分
ミドルノートが消えた後に残る香りで、香水の持続力を決定します。濃厚で深みのある香りが多く、長時間香ります。 - 持続時間: 6時間~12時間程度(香水の濃度による)
- 特徴的な香料: ウッディ系(サンダルウッド、シダーウッド)、ムスク、アンバー、バニラ
- 例: 温かみのあるバニラや重厚な木の香り
ベースノートとラストノートって何が違うの?
1. ベースノート (Base Note)
- 定義: 香水の構成要素としての「基盤」を指します。
ベースノートは、香水の香り全体を支える土台であり、最後まで肌に残る香りを形成します。 - 持続時間: 6~12時間以上(香水の濃度による)
- 役割:
- 香りに深みや持続力を与える。
- 香水全体をまとめ、香りの余韻を作り出す。
- 特徴的な香料:
- ウッディ系(サンダルウッド、シダーウッド)
- アンバー、ムスク、バニラなど重めで持続性の高い香料
2. ラストノート (Last Note)
- 定義: ベースノートの中でも、特に「最後に残る香り」を指します。
ラストノートは時間が経ち、香りが弱まった状態で肌にほのかに漂う香りです。 - 持続時間: ベースノートがフェードアウトするまで(6時間~12時間以上)
- 役割:
- 香水のフィナーレを飾る香りとしての印象を残す。
- 肌の化学反応や体温によって個性が出やすい。
- 特徴的な香料: ベースノートと重なることが多いが、より淡く穏やかな香りに感じることが多い。
ノートを理解するメリット
- 時間の経過とともに香りが変わることを楽しめる。
- 購入前に自分の好きな時間帯(トップ、ミドル、ベース)を確認できる。
- 自分に似合う香水を選ぶための重要なポイントになる。
例: 柑橘系×フローラル×ウッディの香水の場合
- トップノート: レモンやオレンジの爽やかさ
- ミドルノート: ジャスミンやローズの甘さ
- ベースノート: サンダルウッドやムスクの深み
香水の試し方として、つけた瞬間のトップノートだけで判断せず、少し時間を置いてミドルやベースも確認すると良いですよ!